肌寒い冬がひと段落すると、春を迎え、緩やかに穏やかな気候へ変化していきます。。それと同時に活発になってくるのが花粉です。
花粉症以外の方であれば、特に何とも思わないかもしれませんね。
しかし花粉症の方からしてみれば一大事です。
北海道以外の地域においては春と秋を中心に花粉が猛威を振るっています。
放っておくと勝手に垂れてくる鼻水や、止まらないくしゃみ、謎の倦怠感といった症状が出てくると、どうしても薬に頼らざるを得ません。
しかし、この薬も選び方を間違えると副作用でかえって症状が悪化してしまうという本末転倒な結果を引き起こしかねません。
そこで今回は花粉症の薬で眠くなる理由を理解したうえで、眠くならないための対策についてご紹介します。
花粉症の薬で眠くなる理由とは?
花粉症に効く薬を服用するとなぜ眠気に襲われてしまうのか、そのメカニズムについてご紹介します。
まず花粉が花粉症の人の体内に侵入すると、追いだそうと試みます。
その時に分泌されるのが、花粉症患者の方にはお馴染みのヒスタミンというものです。
ヒスタミンは、免疫細胞と密接に関わっており、その免疫細胞からの命令通りに分泌する役割を担っています。
アレルギーを引き起こす原因となる物質(ここでは花粉)が体内に進入することで、ヒスタミンが放出されます。
ここで勘違いしてほしくないのですが、ヒスタミンそのものが悪い物質であるわけではありません。
元々は脳を覚醒させる役割を担っているので、完全に消滅させることはできません。
ヒスタミンが過剰に分泌されてしまうことが体に悪影響をもたらします。
何事も加減が大事ですからね。
従って、抗ヒスタミン剤を服用することで、脳を覚醒させるヒスタミン本来の機能まで低下してしまい、日中眠気に襲われるというわけです。
花粉症の薬で眠くなるのを防ぐ対策とは?
いくら眠くなるからとはいえ、薬の服用を今すぐ止めるわけにはいきません。
そのため、服用する薬を変えてみるというのは1つの手です。
同じヒスタミン剤でも、第一世代と第二世代というのがあります。
ipod touchの世界みたいですね。
第一世代では抗ヒスタミン剤でありがちな眠気がしばしば引き起こされがちです。
一方で、第二世代は第一世代の問題点を踏まえ、ヒスタミンの機能を極度に低下させない工夫が凝らされています。
そのため、第一世代では眠くて仕方がなかった方でも、第二世代を服用すれば劇的に症状が改善することもありますので、ぜひ1度試してみてください。
また、世代を変えること以外にも服用する回数を変えるというやり方もあります。
※現在服用している薬の飲む頻度を勝手に変えることはできませんのでご注意ください。
薬によっては夜服用するだけで大丈夫なものもあります。
夜だけであれば、薬の副作用が最も出るのが寝ている間になるので、特に問題はないはずです。
人によって眠気の抑えられる薬はそれぞれなので、ぜひ1度医師や薬剤師に相談した上で、薬を変えてみてはいかがでしょうか?
花粉症の薬で眠くならないおすすめの市販薬はある?
病院に行くのが面倒だから、手っ取り早く市販薬で眠気を抑えつつ花粉症の症状も抑えたいという方もいらっしゃるはずです。
そこで、眠くなりにくいことで有名な市販薬をいくつかご紹介します。
ツムラ漢方から「小青竜湯」と呼ばれる漢方薬が第二医薬部外品として販売されています。読み方は「しょうせいりゅうとう」です。
抗ヒスタミン剤に含まれる眠くなる成分は入っていません。
通常の薬とは根本的に種類が異なるので、何を飲んでもパッとしなかったという方にはぜひ1度試していただきたいです。
就寝前に飲むだけで効果がある「アレジオン10」もおすすめです。
上記でも説明したとおり、ヒスタミンを抑えることによって生じる眠気のピークが就寝時間帯と重複するので、仕事中や勉強中への支障を減らすことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「花粉症の薬は眠くなるものだから、仕方がない」と諦めている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、薬を変えるだけで、日常生活への支障が改善される可能性がありますので、ぜひ1度薬の変更を検討してみてください。